●戸隠山:(上信越高原国立公園)
戸隠連峰は、北から乙妻山・高妻山・五地蔵岳・九頭竜山・戸隠山・本院岳・西岳、そして少し離れて一夜山までの約20kmを指す。 戸隠山は、北信五岳の一つで屏風を立て掛けたような急峻で断崖絶壁の山容は、見るものを圧倒する。
山名の由来: 「岩戸伝説」
日本神話の昔, 天照大神が天の岩屋に隠れてしまい、下界は暗闇になってしまう。 多くの神々は集まり、岩戸開きの策を練っていた。踊りの上手い神が華麗に踊り、多くの神々は大声で騒ぎ立てる。 何事が起こったのかと天照大神が岩戸を少し開け、外の様子を伺った。 その一瞬を逃さず、怪力自慢の神が岩戸を取って遠くへ投げた。 一方の戸は九州宮崎県の高千穂町へ、そしてもう一方の戸が信濃の国、戸隠へ。 岩戸が山となり、戸隠山と呼ばれるようになった、という「岩戸伝説」による。
特徴:
一不動から北を裏山、八方睨迄を表山、南西側を西岳に区別されている。 一般的なのは八方睨以北ではあるが、凝灰質集塊岩から形成されているため、浸食崩壊が激しく危険カ所が多い。決して侮ってはいけない。 往年修験道の山として栄えただけあり、クサリ場・ナイフリッジが随所にある。 胸突岩・蟻ノ戸渡り・剣ノ刃渡り周辺では過去に墜落事故がたくさん起きている。 必ず、経験者との入山を! 引き返す勇気を持って!!
気象条件:
冬季の降雪は多く、悪天率も高い。冬山登山の対象には不適。
一年を通して、5月が最も降水量が少ない。4月下旬から、雪が完全に消える6月上旬頃までが、春山登山最適期といえる。
梅雨期の降水量は、東京の約半分程度。夏期は、日差しを直接受ける稜線歩きになるため、日焼け対策を。
初雪は10月下旬。秋も比較的降水量は少ない。紅葉もこの頃が最盛期。
下山後の楽しみ方:
下山後は、戸隠蕎麦を食べて帰りましょう!(マイタケの天ぷらも最高!!)
表山稜線
1994. 5. 1
一不動避難小屋
1994. 5. 1
一不動からの下山道
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初夏の戸隠山(戸隠神社:駐車場より
1989.6)
戸隠奥社への参道杉並木(1990. 5.24)
西岳:本院岳(八方睨より)1994.
4.31
蟻の戸渡り(良い子は真似しないで!)1988.
5
戸隠山頂(1,904m)
1994. 5. 1
参考コース:
(戸隠奥社−八方睨−戸隠牧場)
@長野駅→(路線バス:70分)→戸隠奥社前
A奥社入り口→(徒歩:30分)→奥社
(樹齢数百年の杉並木は圧巻です!)
B奥社→(徒歩:50分)→百間長屋
(オーバーハングした岩で雨露を凌げます。)
C百間長屋→(徒歩:30分)→天狗の露地
(まだ序の口、引き返すなら今!)
D天狗の露地→(徒歩:15分)→胸突岩
(クサリを頼りに、慎重に!!)
E胸突岩→(徒歩:10分)→蟻ノ戸渡り
(足下に注意!一歩踏み外すと命はない!)
F蟻ノ戸渡り→(徒歩:10分)→八方睨(1,900m)
(引き返す勇気を!)
G八方睨→(徒歩:10分)→戸隠山(1,904m)
(やっと緊張も解け、景色を楽しみましょう。)
H戸隠山→(徒歩:40分)→九頭龍山(1,882m)
(楽しい稜線歩き。)
I九頭龍山→(徒歩:50分)→一不動避難小屋
(残雪期は東側の雪庇に注意。)
J一不動→(徒歩:10分)→不動滝
(幕岩のトラバースは慎重に!)
K不動滝→(徒歩:80分)→戸隠牧場
朝日の当たる一不動
1994 5. 2
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