●磐梯山:(磐梯朝日国立公園)
会津磐梯山は、福島県猪苗代湖の北方約5kmにある、標高1,819mの活火山。 長い裾野を広げる、会津地方の名峰の一つ。
山名の由来:
「万葉集」では会津嶺(あいづね)。現在でも「会津富士」とも呼ばれている。 「磐梯山」の、磐は「いわ」、梯は「はしご」であるから、「天に届く磐の梯子」を意味している。
(1)溶岩の流れ出た岩出(いわで)が磐提(いわで)となり、磐梯山となった(「日本鹿子」)との説。
(2)山頂に祭られている「磐梯明神」からという説。
何れにしても、「磐梯山」は会津のシンボル的存在であるのは云うまでもない。
裏磐梯(爆裂火口壁から)
特徴:
主峰の磐梯山(1819m)、櫛ヶ峰(1636m)、赤埴山(1430m)から形成されている。
会津の人たちに「宝の山」と崇められる磐梯山。南面と北面では山容が大きく変わる。
1888年(明治21年)7月15日午前、地震が起きる。続いて小磐梯山頂付近にて水蒸気爆発が発生。山体崩壊が起き、岩屑なだれ(岩屑流(debris avalanche))となって北面の河川・渓谷、集落・田畑を埋没してしまう。 (この時、裏磐梯の高原と湖沼が形成された。) 昨年8月、火山性地震が観測され「臨時火山情報」発令、「登山規制」が出たが、9月23日に解除された。
現在でも、山頂付近での小規模水蒸気爆発の注意喚起が出されている。 (7月7日午後1時頃:ヘリコプターによる、上空からの観察を目撃した。)
気象条件:
磐梯・吾妻の山域は、本州の脊梁であり、季節風の影響を受けやすく気象変化が大きい。
特に、冬季の降雪は非常に多く、残雪は7月頃まで見られる。 (登山対象は止め、山腹に数多くあるスキー場で雪遊び!)
春、関東地方に大雪を降らせる、南岸低気圧の通過前後は、急激な気象変化が起き易い。
梅雨期以降は、独立峰であるため、日焼け対策、夕立時の落雷・稜線での突風・火口原の霧にも注意。
変化の富んだ湖沼に映える紅葉の見頃は10月上旬〜下旬。
磐梯山頂(1,819m)
下山後の楽しみ方:
磐梯山は四方に登山ルートが開かれ、登山口周辺には多くの温泉がある。
●猪苗代登山口: はやま温泉(ナトリウム硫化物泉)
●川上登山口: 川上温泉(単純アルカリ泉) 土湯沢温泉(緩和性低張高温泉)
●八方台登山口: 磐梯温泉中ノ湯(硫黄泉)
●翁島登山口: 押立温泉(含重曹泉)
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