●物語山:(西上州:群馬県下仁田町)
物語山は、標高1,019mと決して高い山ではないが、「物語山」という山名に興味を惹かれる。 群馬県下仁田町から国道254号線を佐久方面へ11km、サンスポーツランド前から入山。
山名の由来: 「メンベ岩」の物語
戦国時代、この地方にあった山城が敵の攻撃を受け陥落する。 戦に敗れた武者たちは、財宝を携え山深く逃げ落ちた。山越え・谷越え、たどり着いたのが、そそり立つ岩峰「メンベ岩」であった。 切り立った断崖にはフジツルが生い茂り、落ち武者たちはそのツルを頼りに岩峰を登り切る。逃亡の恐怖から、追っ手が登れないように頼りのフジツルをすべて切り、身を潜めた。
敵の追っ手から逃げ切ることは出来たが、いざ岩峰から下りようと思っても手段が無い。
一同は覚悟を決めて、切腹して果てた・・・
特徴:
上武県境の神流川と鏑川の上流域に広がる西上州の山々にあって、比較的簡単に登ることができる。 アプローチは電車とバスを乗り継ぐことになる。下仁田駅から市野萱行き町営バスは、休日は4本しないので注意が必要。
気象条件:
冬季の降雪は少ない。西上州は比較的に低山が多く、晴天率も高い。冬山登山向きではあるが、内陸に位置するため、冷え込みは厳しい。
春、関東平野と同様、3−4月に降雪が見られる。冬眠から目覚めたマムシには注意が必要。
梅雨期前後は雷雨が多く、落雷に注意。沢筋には山ヒルが生息。
初雪は11月下旬以降。秋が最も降水量が多い。黒々した奇岩に映える紅葉はこの頃が最盛期。
下山後の楽しみ方:
登山口の国道254号線を佐久方面に2km程行くと、町営「荒船温泉」があり、入浴・休憩・食事が楽しめる。(休日の翌日が休館日)
下仁田といえば、「こんにゃく」「下仁田ネギ」。国道沿いには、お土産屋さんが数多くある。
山頂から妙義山遠景(1999.
7. 4)
西峰頂上( 964m)
|
深山橋から物語山とメンベ岩(1999.
7. 4)
登山案内板
「クマに注意!」(林道横にあります)
林道からの登山口(1999.
7. 4)
メンベ岩(左)と西峰(右)
1999. 7. 4
一般コース:
(下仁田−深山−林道−物語山)
@下仁田駅→(バス:15分)→サンスポーツ前
(案内板を見てから入山しましょう。)
Aサンスポーツ前→(徒歩30:分)→林道終点
(未舗装の林道歩き!)
B登山口→(徒歩:30分)→分岐
(指導標に従って)
C分岐→(徒歩:30分)→コル
(広々した鞍部、一息するのに最適。)
Dコル→(徒歩:3分)→西峰
(西峰から西へ藪を進むと、展望が開ける。)
E西峰→(徒歩:15分)→物語山
(北面の展望が良い、妙義山の奇岩が見える。)
F下山→(徒歩:60分)→登山口
(コルから急坂に注意!)
|