●穂高岳:(中部山岳国立公園)
穂高岳は、奥穂高岳(3,190m)を中心に北穂高岳・涸沢岳・西穂高岳・前穂高岳・明神岳と3,000mの急峻な岩峰群。 長野・岐阜県境にまたがる北アルプス(飛騨山脈)南部に位置する。
山名の由来:
「穂高岳」とは、かつては前穂高岳3,090mを指した。現在ではこれに北穂高岳(3,106m)、涸沢岳(3,110m)、奥穂高岳(3,190m)、西穂高岳(2,909m)などを加えた総称。 言語学では、発音から「ひときわ高く目立つ山」「最高の山」「神に捧げた高山」などと解釈される。
歴史的には、明神池にある穂高神社奥宮に祭られている神様を俗名:穂高見命と呼ばれている。 (神武天皇の叔父さんらしい)
現在の明神(明神岳)が昔の穂高の中心で、穂高神社の御神体でもある。
特徴:
日本を代表する景勝地である上高地、とりわけ「大正池」「河童橋」からの眺めは日本アルプスのシンボル。
滝谷・前穂東壁・屏風岩など岩登りのルートも多い。稜線には、鎖場・梯子の設置されたルートはスリルある登山が楽しめる。
奥穂高岳・北穂・前穂に囲まれた涸沢は、日本最大の氷河圏谷でカール・モレーンといった特徴のある氷河地形が見られる。 一年中無くなることのない涸沢カール雪渓では夏スキーが楽しめ、テント村が出来る程である。
気象条件:
冬季の降雪は多く、全域3,000mの高地であるため悪天率も高い。冬山登山の対象には不適。
一年を通して、5月が比較的降水量が少ない。4月下旬から、雪がほとんどに消える7月上旬頃までが、春山登山最適期といえる。
梅雨期は沢筋にまだまだ残雪が多く、雪解けにより増水する。夏期は、残雪と日差しを直接受ける稜線歩きになるため、日焼け対策を。雪目にも注意が必要。
初雪は10月上旬。秋も比較的降水量は少ない。紅葉もこの頃が最盛期。
下山後の楽しみ方:
長野・岐阜の各入下山口には、温泉が多数あり、岐阜側の新穂高温泉バスターミナルには無料の温泉があるのは非常に有り難い! 蒲田川に架かる橋の周辺に「足湯」が楽しめる。
奥穂高岳山頂
2000. 5. 3
吊尾根(涸沢カール)2000.
5. 2
北穂高岳から大キレット(1995
5. 5)
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春の涸沢岳(1993.5.4)
屏風岩(2000. 5.
2)
奥穂高岳(上高地より)2001.
4.29
涸沢テント村(1993
5. 4)
横尾テント場
2000. 5. 1
一般コース:
(上高地−横尾−涸沢−奥穂高岳)
@松本駅→(電鉄:30分)→新島々駅
A新島々駅→(バス70:分)→上高地
(進行方向左窓際の席がおすすめ!)
B上高地→(徒歩:60分)→明神
(明神池は梓川に架かる吊橋を渡る。)
C明神→(徒歩:60分)→徳沢
(広々したキャンプ場、)
D徳沢→(徒歩:60分)→横尾
(槍ヶ岳・蝶ヶ岳・涸沢の分岐、キャンプ場あり。)
E横尾→(徒歩:60分)→本谷橋
(屏風岩の岩壁は圧巻!)
F本谷橋→(徒歩:70分)→Sガレ
(ここまで来ると、やっと涸沢が見えてくる。)
GSガレ→(徒歩:50分)→涸沢
(涸沢ヒュッテのおでんは美味い!)
H涸沢→(徒歩:80分)→ザイテングラード取付
(夏期はお花畑を満喫できる。)
I取付→(徒歩:50分)→白出コル:穂高岳山荘
(岩場混じりの急登。)
J山荘→(徒歩:50分)→奥穂高岳(3,190m)
(小屋横の梯子・鎖場の岩場に注意!)
デブリ(雪崩の痕)2001 4.30
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